椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは


ヘルニアと聞くと、腰のヘルニア(腰椎椎間板ヘルニア)をイメージする方が多いのですが、そもそも、「ヘルニア」とは体内の臓器などがはみ出した状態を言います。椎間板ヘルニアは、背骨の間でクッションの役目をする軟骨、椎間板が飛び出した状態です。飛び出した椎間板が神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こします。起こる場所によって「頸椎椎間板ヘルニア」「胸椎椎間板ヘルニア」「腰椎椎間板ヘルニア」に分けられます。

椎間板ヘルニアの原因

運動やスポーツによる過度な負担、加齢による椎間板変性、姿勢の悪さなどが原因です。私たちの身体は、大体30代に入ると椎間板の弾力性が徐々に失われていくと言われています。それに伴い、背骨が衝撃に耐えにくくなり、椎間板が突出しやすくなってしまいます。

椎間板ヘルニアの症状

頸椎椎間板ヘルニア

首で起こる椎間板ヘルニアです。首の鈍痛、肩こり、首痛、頭痛、手足のしびれ、背中の痛み、前胸部の痛み、腕のだるさ、握力低下、めまい、耳鳴り、首が動かしにくいといった症状が現れます。大きいものは脊髄を圧排することもあります。

胸椎椎間板ヘルニア

胸椎で起こる椎間板ヘルニアです。肋間神経を圧排することも、脊髄を圧排することもあります。

腰椎椎間板ヘルニア

腰で起こる椎間板ヘルニアで、椎間板ヘルニアでは最も多く約80%がこれに当たります。急性腰痛が初発のこともあります。下肢の神経を圧排すれば足のしびれや痛みがあらわれます。筋力の低下、身体の冷えなどが現れます。このヘルニアが大きい神経を刺激すれば、大腿神経痛や坐骨神経痛を起こすこともあります。

坐骨神経痛とは

坐骨神経痛とは坐骨神経痛は腰仙部坐骨神経が刺激された状態であり、症状は腰、お尻、腰、太もも、膝、ふくらはぎ、足の痛みがみられます。その原因は坐骨神経の走行により、どの部分でも病変が起こりえますが、ほとんどが腰椎下部の椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアの治療

保存的療法と手術療法に分けられます。保存的療法には投薬による治療・装具装着による治療・注射による治療・リハビリによる治療があります。手術療法は局所麻酔で行うPN法・PED法があり、全身麻酔で行う神経除圧術・固定術があります。
まず保存的療法が施行され、効果がない場合に手術療法が考えられます。

 

当院で可能な椎間板ヘルニアの治療法

内容 麻酔 保険適用 日帰り
PN法 PN(Percutaneous Nucleotomy)法は、経皮的髄核摘出術とも呼ばれます。5mmほどの管を刺し、そこから特殊な鉗子(かんし)を通して、X線で透視確認しながら、飛び出した髄核を摘出します。安全性が高く、後遺症もほとんどないことが知られています。 局所
ブロック注射 痛む部位の神経付近に麻酔薬を注射します。痛みを和らげる効果はありますが、根本から治るわけではありません。効果には個人差があるため、検討する際は専門の医師によく相談しましょう。 局所
温熱療法 保存的治療のひとつで、身体を温めることで血行を促し、痛みを和らげます。こちらも完治は困難です。
運動療法 体操やストレッチなどの運動で、身体の血行を促して、痛みを和らげます。
投薬治療 症状に合った薬剤を用いて、痛みを抑え症状が消えるのを待ちます。内服薬のほか湿布薬や塗り薬、坐剤(ざざい)などもあります。

 

PN法の費用について

健康保険が適応されるものと適応外で自費診療になるものがあります。目安の料金を記載しておりますが、詳細は当院にお問い合わせください。

保険診療

※3割負担の場合の料金です。

治療法 保険適用 治療費
PN法 約5~10万円

医療費控除について

椎間板ヘルニアの治療は医療費控除の対象です。本人またはご家族の医療費が年間10万円を超える場合は確定申告で還付されます。任意保険の手術給付金については各保険会社により条件・詳細など異なります。事前にご確認・ご相談された後、必要書類をご持参ください。

Tel.04-2947-3321
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